他人のことをとやかく言うのは性に合わないのですが、書かずにはいられないほどの悪文を受け取りました。悪文とは何でしょうか。それは相手を思う心のない文、もしくは魂のない文です。
それはある業者が私宛にファックスしてきた業務連絡。前提として、私はサービスを受ける側であり、この文の送り主とはまだ一度も会ったことがありませんでした。
打合わせなんですが、前日打ち合わせは都合悪いでしょうか?当日打ち合わせでしたら時間のほうはどうしますか?
以上です。たったの2行。
わかりますか。この短文の中に凝縮した悪文。
まず、このシチュエーションの場合は短文ということ自体が悪文です。このファックスを受け取った私にどうしてほしいのでしょうか。何をしてほしいのでしょうか。その記載がどこにもありません。仮に私が送り返すにしても連絡先もなければ返信用のフォーマットもない。確認したければあなたから何らかのアクションをするべきです。
あなたの当たり前は、私の当たり前ではありません。前日打ち合わせがあなたの普通なのですか。当日打ち合わせでもいいのですか。何が言いたいのでしょうか。
そして私はあなたと友達ではありません。話し言葉にも程がありますが、話し言葉にしても間違っています。
大人になるまで誰も指摘してくれなかったという虚しさ。日頃から活字を読まないということが露呈している恥ずかしさ。その恥ずかしさにすら気が付かない滑稽さ。そこまでボロクソに言う筋合いもないのですが・・・嫌悪感で返信をすることも止めてしまいました。もういいです。
この悪文を私ならどう書くでしょうか。
いつも大変お世話になっております。この度は弊社サービス〇〇〇にお申込みいただき誠にありがとうございます。ご利用当日のお打ち合わせのご要望承りました。つきましてはご都合の良いお時間をご指定いただきたく、大変お手数ではございますが下記の選択肢からご希望のお時間をお選びいただき、当用紙をそのまま弊社宛FAX 0000-00-0000までご返送いただければ幸いでございます。また、ご利用日前日のお打ち合わせもご対応可能でございますので、ご希望がございましたらどうぞご遠慮なくお申しつけ下さいませ。今後とも弊社サービスを宜しくお願い致します。
①9:00 ②10:00 ③11:00 ④13:00
※お打ち合わせに要する時間は30分程度を予定しております
言葉の選び方や文法が正しいかどうかも大切ですが、相手を思う心が何よりいちばん大切です。多少めちゃくちゃな文章でも心に届けばいいのです。
文章を受け取る相手がどういう気持ちになるか。その想像力こそが文章力の根源であり基本なのだと思います。
